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前歯が上手く閉じない(開咬)はどのような歯並びの状態のことを言うのか、また、それによる弊害はどのようなものがあるのかをご紹介します。生活が困難になるとまではいかないけど、歯並びが気になる方は必見です。
開咬とは、奥歯をしっかり閉じても前歯は開いてしまっている状態のことを言います。小さいころの指しゃぶりや、舌を歯の隙間から出してしまうクセなどの他、あごの骨格の変化により起こることもあります。10代~20代の女性に多く見られる症状です。骨格が原因の場合は、歯の矯正だけでは治りきらいないこともあります。
幼い時に指しゃぶりをしていると、徐々に歯が動くことがあります。前の歯に指を当てた状態で指しゃぶりをするので、歯が少しずつ移動していきます。すると、上下左右に歯が開いたままになります。
前歯の歯と歯の間にスペースがあると、知らず知らずのうちにそこを舌で触ったり押してしまうことがあります。そうすると、下の力によって、徐々に歯が外側に向いていくので開咬状態になります。
顎の骨の形が開咬には大きく関係してきます。顎が大きいというと「エラが張っている」というイメージがあるかと思いますが、その状態は顎の骨が横に発達していることを指します。そうではなく、縦に顎の骨が発達すると口が開きっぱなし(開咬)状態になりやすいのです。両親のどちらかが開咬 である場合、子どもにも遺伝することが多いです。
唇が開きっぱなしだと、口が乾いた状態、いわゆるドライマウス状態になりやすくなります。その状態が続くと、唾液の分泌量が減少してしまいます。
前の歯で食べ物を噛むことができなくなるので、咀嚼する時に奥歯に余分な力がかかるようになります。
開咬の場合はサ行の発音がしづらくなります。なぜなら、前歯が外側に傾いている状態だと息が漏れやすくなるからです。
【矯正治療の費用と期間】
日本矯正歯科学会によると、マウスピース矯正の一般的な費用は35~80万円程度。期間については平均1~3年程度と要するとされています。症状や治療方法、クリニックによっても費用・期間ともに変動しますので、まずはカウンセリングで問い合わせてみることをおすすめします。
【矯正治療のリスク】
矯正中は虫歯や歯周病、装置の接触による口内炎などにかかりやすくなる可能性があります。 また、金属の装置による金属アレルギーや装置装着時の発音障害などの恐れもありますので、あらかじめどんな症状・副作用があるのか医師・クリニックへご相談ください。