公開日: |最終更新日時:
出っ歯(上顎前突)とはどのような歯並びの状態のことを言うのか、また、それによる弊害はどのようなものがあるのかをご紹介します。生活が困難になるとまではいかないけど、歯並びが気になる方は必見です。
上顎前突(出っ歯)とは、上顎の前歯が下顎の前歯もしくは顎顔面よりも、前に出過ぎてしまった状態のことです。症状によって、前歯が前方傾斜して先端部分だけが前に出ている場合と前歯全体がかぶさってしまっている場合があります。上顎が下顎より大きい状態にあるときに起こりやすい歯並びです。
幼少期に指しゃぶりをしていると、徐々に上と下の顎の前後関係がずれてきます。また、前歯が前の方に傾いてしまうことがあります。乳児のときに指をしゃぶるのは問題ないですが、乳歯の時期にも指しゃぶりを続けていると、歯並びが悪くなってしまいます。同様に爪を噛む癖がある方でも同じことがありえます。
舌を前方に出すような押し出すような習癖がある場合に、そのような方の歯は徐々に時間をかけて舌や指の力によって歯が前方に移動し、出っ歯になってしまいます。
生まれつき上顎の骨が大きい方や、下顎が小さい方は顎の上下の位置関係によっても出っ歯になりやすいです。この場合は、ご自身の癖や習慣とは関係なく出っ歯になることがあります。
唇が開いている状態が続くと、口内の乾燥を引き起こし、ドライマウスになりやすくなります。ドライマウスになると唾液の分泌量が減ってしますので、唾液が持つ抗菌作用が低下してしまいます。その結果として、細菌が増殖し虫歯や歯周病にかかりやすくなります。
前歯が前方に傾きすぎていると、スポーツ中に前歯を折ってしまったり、唇を傷つけてしまうなどケガのリスクが高まります。
歯並びの治療にはある程度の時間がかかります。早いうちに若いうちに取り組むのが有利なのも矯正治療の特徴です。気になる方は歯の健康や審美性のために歯科にご相談してみると良いと思います。
※本記事の医師監修に関して、学術部分のみの監修となり、医師が具体的なクリニックや施術や商品等を推奨しているものではございません。
【矯正治療の費用と期間】
日本矯正歯科学会によると、マウスピース矯正の一般的な費用は35~80万円程度。期間については平均1~3年程度と要するとされています。症状や治療方法、クリニックによっても費用・期間ともに変動しますので、まずはカウンセリングで問い合わせてみることをおすすめします。
【矯正治療のリスク】
矯正中は虫歯や歯周病、装置の接触による口内炎などにかかりやすくなる可能性があります。 また、金属の装置による金属アレルギーや装置装着時の発音障害などの恐れもありますので、あらかじめどんな症状・副作用があるのか医師・クリニックへご相談ください。