大阪大学歯学部を卒業し、研修医、勤務医を経て、2016年に箕面市内で総合歯科医院を開業しました。その後、矯正やインプラントに力を入れるため、大阪市内に当院をオープンして1年ほどになります。
可能であれば、5〜6歳ぐらいで一度相談いただくのがいいと思います。
その頃には歯や顎の骨の様子がわかる状況になっているので、治療の方針など立てられますので。
何年後ぐらいから本格的に矯正治療を始めるべきか、目安を知ることができます。
骨の成長の仕方は確定していないので、時間を置かねばわからないこともありますが、おおむね予想は立てられます。
治療をしないと、どんなリスクがあるのか知っておくことも大切です。
下顎が前に出てしまっているとか、骨格を見て矯正が必要な兆候が見られたら、悪化することを防げる場合もありますね。
半分弱ぐらいは経過観察になりますが、手をつけるべきところが明確なら5歳ぐらいから治療をはじめるのもありだと思います。
当院の患者さんにも20〜30代の女性が多いです。
「結婚式を控えているから、いつまでにキレイになりたい」という要望もありますが、意外にライフイベントに関係ないようです。
男性の患者さんもいらっしゃいますし、歯をキレイにしたいと考える方は増えていますね。
矯正治療の時間も短くなってきているので、数ヶ月で完了される方もいます。当院では2年以内に終わる方がほとんどです。
医師による適切なモニタリングも重要ですが、患者さん側の心がけは必要不可欠です。
検診にきちんと来る、装置が外れたらすぐに相談する。また、マウスピースの場合はきちんとつけないと治療が遅れる原因になります。
当院ではマウスピース矯正が8割ですね。透明なマウスピースを常に歯に装着し、1〜2週間に1回取り替える歯列矯正方法です。
マウスピースで治せるケースが昔より増えていますし、やっぱり目立たないほうがいいですので。
マウスピースで済むならそれで、という患者さんが大半です。
マウスピースの中でも、当院ではインビザラインを推奨しています。
インビザラインは最初に歯型を3Dデジタル化し、治療計画を立てるのですが、歯型の採取が1回で済むので患者さんの負担が少なく済みます。
ほかのマウスピースと比べて値段は高くなりますが、歯も動きやすいですし、保証も手厚いのでおすすめです。
詳しい治療法をご存じなくても、「できるだけ目立たないほうがいい」「目立ってもいい」どちらを希望するかで自ずと決まります。
相談される段階から、外見についての希望は固まっていることが大半です。
歯科医師は患者さんの要望を叶えたいと思いますので、外見に影響のない治療を希望されれば、目立たせたくない方法を検討します。
歯の裏側のワイヤーもできますが、裏側のワイヤーは、費用感としてマウスピースより高くなることもあります。そのため目立たせたくない場合は、マウスピースを選ばれる方が多いです。
ほとんどの場合はマウスピースで対応可能です。ただ、状況的に希望通りできないこともあるので、その際はどの程度まで調整できるか相談して決めることになります。
費用を気にされる患者さんが多いのは確かです。
しかし、仕上がりを重視する場合、ある程度費用をかけることは必要です。
治療法は同じでも、クリニックによって治療のプロセスや仕上がりは異なります。信頼できる先生を探し、治療法に納得して支払うことが重要だと思います。
必ずしも安いところは質が悪いとは言えませんが、安い理由は考えてみる必要がありますね。
日本では、自費治療はさほど普及していませんが、治療の質、将来の患者さんのお口の健康を考えると自由診療は必要だと考えています。
技術は進歩していますので、患者さんの負担が少なく、キレイに仕上がる方法に改善されています。
保険治療は最低限の範囲になりますので、クオリティを求めると自費治療にはなってしまうものの、患者さんは費用に見合うメリットを得ることが可能です。
矯正治療の相談にいらっしゃる段階で、虫歯が大きかったり、歯周病がひどい方もいらっしゃいます。
もちろんすべて治してから矯正するのが理想ですが、長ければ半年、1年と治療のスタートが遅れてしまいます。
患者さんの希望としてすぐに治したいということでしたら、一般歯科の治療と矯正治療を並行できる歯科医院を探すことも可能です。
医学的な優先順位と、患者さんの優先順位は異なりますので、すり合わせも必要だと思います。
また、虫歯の場所によっては矯正してから治療したほうがスムーズな場合もありますので、ケースバイケースで判断するべきではないでしょうか。
先生に希望を伝え、相談することをおすすめします。
当院にも、アフターケアを正しくおこなわず、再矯正が必要になったため通院されている方がいらっしゃいます。
ワイヤーは、矯正中は患者さん自身の作業はないので楽なのですが、完了後はマウスピース状の保定器具の装着が必要になります。
しかし、保定器具の装着や定期検診を怠ってしまい、後戻りしてしまうんですね。
治療法によってアフターケアも変わってくるので、将来のことも考えておく必要があります。
ホームページを見ると雰囲気はわかりますが、最終的には足を運んで、先生と話してみることが重要だと思います。
評判や口コミを気にされる方もいますが、必ずしも信頼できるものではありませんし、人によって歯の状態や希望は違いますので、最後は自分の判断を重視すべきです。
また、矯正は長期間通うことになるので、立地も大切だと思います。
私が重視すべきだと考えるのは、
大きくこの4点です。
矯正治療は自費診療になり、治療法によってもコストは大きく変わります。
理想があっても、予算によっては難しいということもあるので、ご自身の希望をまとめて、しっかり相談するべきです。
治療が長引くと、患者さんがサボってしまったり、通うのが嫌になってしまいます。できるだけ治療期間を短くすることは重要だと思います。
よく話を聞いてくれるかは重要です。
医師の理想ではなく、患者さんの希望を叶えられる治療法を提案してくれるかどうかは見るべきだと思います。
当然、プロの目で判断して別の提案をすることもあるでしょうが、その際も納得できる説明をしてもらえるかどうかは重視すべきですね。
また、スタッフが良いクリニックも信頼性が高いと思います。
優秀なスタッフがいる場合、先生も優秀なケースが大半なので、スタッフも正しい知識を持ち、対応がしっかりしているクリニックはおすすめです。
経験や資格による差はあると思いますが、治療は人間関係も影響するので、さきほど述べたように信頼できる先生を選ぶべきだと思います。
患者さんを大事にしている先生かどうかをチェックするようにすることをおすすめします。
【矯正治療の費用と期間】
日本矯正歯科学会によると、マウスピース矯正の一般的な費用は35~80万円程度。期間については平均1~3年程度と要するとされています。症状や治療方法、クリニックによっても費用・期間ともに変動しますので、まずはカウンセリングで問い合わせてみることをおすすめします。
【矯正治療のリスク】
矯正中は虫歯や歯周病、装置の接触による口内炎などにかかりやすくなる可能性があります。 また、金属の装置による金属アレルギーや装置装着時の発音障害などの恐れもありますので、あらかじめどんな症状・副作用があるのか医師・クリニックへご相談ください。